宮部みゆき『ソロモンの偽証』感想など 2014年9月~11月読んだ本メモ
なんといっても『ソロモンの偽証』を全部読み終わった。全六巻の超大作!
人の感想を読んでると「3,4巻がだらだら長かった」という意見が多いようだったけど、わたしは3巻から伏線が張られまくって「これどうなるの?どういうこと?もしかしてあの人が関わってるの?」という不安と期待が煽られておもしろかったけどな~~!
1,2巻が事実の羅列で読むのつらかったけど、そこが終われば1日1冊ペースで読めた。5,6巻は中学生たちのがんばりと彼らの思いに泣けます。泣いた。
『ソロモンの偽証』は、とある事件の裁判を中学生の有志でおこなう話なのですが、なんといっても全6巻と長い話なだけあって中学生のひとりひとりの心情とかキャラクターとかがかなり深く描かれているのが良いです。
りょーこちゃん仕事できるし、かんばらくんかっこいいし、おおいでくんは話が進むにつれて愛着わいてきちゃうし、ミステリアスかしわぎくんも好きだよ!
わたしは小説を読むにあたって、ストーリーはもちろん大事なんだけど、キャラクターを何より重視しているってことに最近気がついた…。ハリー・ポッターシリーズは話も好きだけどそこに出てくるキャラがなにより好きだし、シャーロック・ホームズシリーズもシャーロックとワトソンにときめくし、白い巨塔はお医者さん素敵だし…。
それは置いておいて(笑)、『ソロモンの偽証』はなんとなくラストは予想できるかもしれないけど、そこに至るまでの中学生の奮闘や、心境の変化、隠れていた素質の発揮、大人たちからの言葉、そういったすべての過程が大事な作品といえるのではないでしょうか!謎解きミステリーとして結末を考えながら読むというよりは、その裁判自体を読むというか。
映画化もされるらしいので、ちょっと気になるけど、本の映画化やドラマ化はだいたい自分の想像通りにならないのはわかりきっているので、たぶん見ません(笑)。
『ガダラの豚』はそのタイトルと表紙が暗いし怖いせいもあってなんとなく読むのを避けてましたが、読んでみると全然イメージと違った。コメディと言ったら言い過ぎだけど、笑いどころと突っ込みどころが多い本だった。
1巻は新興宗教、2巻はアフリカでの生活、3巻はスプラッター(笑)というテンポのいい流れで読んでて飽きない。
1巻は奇跡のトリックとギャグのような下ネタ、2巻はアフリカの民族と呪術、3感は血だらけの乱闘が見どころでしょうか。
2巻がいちばんおもしろいです。アフリカや呪術のことは全然知らないのでそれを垣間見れるのが楽しい。どこまで本当かわからんけど。
最近ドラマ化で話題の『すべてがFになる』はすごいの一言。
よくできた密室ミステリだし、なにより密室の環境が近代的でわくわくする。
そしてなにより犀川先生と萌ちゃんのやり取りにときめく(笑)。そして犀川先生は最初は冴えないのにラスト突然覚醒するのはなんなんだ。
『誰か』はイマイチ。結局ミステリーじゃないんかい!という。
『スタイルズ荘の怪事件』はポアロシリーズの最初の巻なので必読です。
ピーター・バラカンさんの本はピーター・バラカンのラジオが好きすぎるので本も読んでみたくなって手を出しました。おすすめの曲が年代ごとに10曲ずつ紹介されてたので聞いてみようと思っている。