ピエール・ルメートル『その女、アレックス』感想など 2015.1~2015.3読んだ本メモ
読んだ本メモ。
天堂誠『大誘拐』
三人の男たちによるお金持ちのおばあちゃん誘拐のお話。
誘拐したおばあちゃんに逆に指導される誘拐犯たちがなんとも頼りなくて心配になるw
だからこそ誘拐犯たちに好感がもてて、誘拐の話なのに全然シリアスじゃないところがおもしろい。
だけどおばあちゃんの動機に意外性がないし、誘拐も淡々と進むせいかちょっと退屈かな。
一度読んでみたかった金田一シリーズ!
文藝春秋から出版されている「東西ミステリーベスト100」の国内編1位の作品なので読まないわけにはいかないでしょ。
戦友の「三人の妹が殺されてしまう…」の言葉を聞いて獄門島を訪れる金田一耕助さん。そしてそこで起こる殺人事件。
この見立て殺人の美しさよ。完璧です。
アイラ・レヴィン『死の接吻』
財産目当てでどんどん女性を騙して殺していくひどい男の話です。
なんといっても主人公の名前がわからないところがこの小説のすごいとこでしょ。
お前が犯人だったのか、最低だな!
ラストにもうひとひねり欲しかったかな~。力技すぎる気も。
ピエール・ルメートル『その女、アレックス』
「このミステリーがすごい!」で1位だった作品です。
本屋にずらーっと並んでいましたが、表紙がこわくてしばらく手が出せませんでしたw
監禁された女性とその過去の話です。
そして小説の内容序盤は表紙の比じゃないくらい監禁描写がすごいです。
アレックスはいったい何者なのか?彼女の過去にいったいなにがあったのか?読めば読むほど明らかになってきて読むのを途中でやめられなくなりました。
それにしても警部の暗い過去の話は必要なくない?関係ないやん!と思いましたが、あとで確認すると「その女、アレックス」はカミーユ警部シリーズの2作目?らしいですね。1作目日本でも翻訳してくれよ~!
山で起こった心中事件と同じ山で起こった殺人事件。そしてその数年後に起こるマークスによる殺人事件のお話。
えーと、この「マークスの山は」上巻はなんとか読み終わりましたが、下巻であえなく挫折しました…。
警察の所轄の話とか山岳会の話とかなんか難しいんだもん…。
警察小説ってわたし苦手なんだ!と初めて気がつきました(同じ理由で「64」も挫折している)。
合田刑事シリーズはおもしろいと聞いていたので読み進めたかったんだけどなぁ。無念です。
アントニー・バークリー『毒入りチョコレート事件』
タイトル通り、毒入りチョコレートによる殺人事件を6人の犯罪研究会の人々がひとりずつ推理していくお話。
推論を重ねていくにつれ最終的に犯人が明らかになる…という展開ですが、如何せんひとつの事件をずっと扱っているし、「どうせ前半の推理は間違っているんでしょ?」とわたしは思ってしまうので、なかなか物語に大きな展開もなく読み進めるのが大変でした。そういえば中井英夫の『虚無への供物』も推理合戦のお話で途中で飽きて挫折したなぁ。
湊かなえ『Nのために』
最近ドラマ化もされていたよね!
裕福なご夫婦野口夫妻の死体発見とそこに居合わせた4人の男女のお話。
最初に語られる殺人事件の筋書きが、4人の男女の本当の話によってどんどん変化していくのがおもしろかった。
けど、そんな事件を犯すほど相手を愛している、大事にしている、という肝心の部分の内容が浅いかなぁ。
えっ、そんなことするほどこの人のこと好きって設定だっけ?って思っちゃった。
ロシアを中心とした米原さんの食のエッセイ集。
NHKの『グレーテルのかまど』でこのエッセイに出てくるお菓子「ハルヴァ」について特集されてたのがきっかけで読みました。
ハルヴァ食べてみたいな~!結局どんなお菓子かよくわかんない!w