上橋菜穂子『獣の奏者』感想 まっすぐなエリンの思いに涙
いつの間にか夏が終わっていました。
お盆あたりは仕事が忙しい時期だったので一生懸命働いていました…。
8月の読書は『獣の奏者』シリーズに捧げました。
最高におもしろかった…。
上橋菜穂子『獣の奏者Ⅰ闘蛇編』『獣の奏者Ⅱ王獣編』、前半2冊…というか本来はこれで完結だったらしい。
アニメ化の話があって、続編も書いたんだとか。
「リョザ神王国」に暮らすエリンと闘蛇、王獣との関わりを描いた物語です。
最初の数ページ読んだ瞬間に「これは最高のやつだ…」と直感しました。
冒頭いきなり「闘蛇」と呼ばれる生物と、エリンと、母の話から始まり、なにかを隠す母の意味ありげな言葉が気になって気になってページをめくる手がとまらない!
その後の母の運命も衝撃的だし、ジョウンとエリンの暖かい暮らしぶりも泣ける。
王獣と闘蛇の秘密と、エリンの葛藤がなんとももどかしく…。
主人公のエリンがこれまた良い子でね、物静かなのに芯が強くて応援せずにはいられないのよ…。
『王獣編』ラスト、このラストが最高だと思いますよ!未来を予感させるというか。
続編もおもしろかったけど、やっぱりラストはこれです。
そしてイアルめちゃかっこいいです。
とはいっても、続編の『獣の奏者Ⅲ探求編』『獣の奏者Ⅳ完結編』もおもしろかった!
闘蛇と王獣の秘密がさらに掘り下げられて、過去も徐々に明らかになって、物語がさらに深みを増して最高でした。
ただわたしはジェシがあんまり好きになれなかったのと、家族の物語にはそこまで関心がないのでね。
さらに、『獣の奏者 外伝 刹那』ももちろん読みました。
謎だったエリンとイアルの物語が読めて良かった。ただしイアルのかっこよさはわたしとしては半減してしまった(笑)。
この夏は『獣の奏者』に本当に楽しませていただいて幸せでした。
全5巻読み終わっちゃってさびしい!
この勢いにのって上橋菜穂子さんの別の小説も読んでみました。
こちらは日本を舞台にしたファンタジー。霊狐と、〈聞き耳〉の能力をもつ小夜と、閉じ込められた小春丸の物語。
しかし、『獣の奏者』を読んだあとだとちょっと物足りない感が…。こちらは1巻完結だからね…。
今度は『守り人』シリーズ読んでみようかなと検討中です。
『守り人』は1巻だけ読んだんですが、いまいち物語に入り込めなくて続きを読んでいない。
そして今はファンタジー読みたい欲が増しているので、アルスラーン戦記を読んでいます。
1巻読み終わってナルサスがかっこよかったのでこちらは続きを読みます!