Yukina's Orangedays Diary

最近は子育て記録です。

映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』感想 死の空気がつきまとう花嫁姿が美しい映画でした

リップヴァンウィンクルの花嫁』見てきました。

岩井俊二監督作品は『花とアリス』しか見ていないけれど、観客の印象に残したいシーンをしっかりと綺麗に撮ろうとする人なのかなと思いました。

あのウェディングドレスのシーンはもちろん、2人の水やりとか、クラゲとか、全部いまにも消えてしまいそうで、だからこそ儚げで美しいです。

しかし、美しいのに常に漂う不吉な予感と空気感よ…!

『100万円と苦虫女』に似た雰囲気の映画だと思いました。

主人公の蒼井優ちゃんがなかなか幸せになれそうでなれない映画なんですよね…。

だけど最後には希望がある、そんな雰囲気の映画がわたしは大好きです!

以下、ちょっとだけネタバレかも。

リップヴァンウィンクルの花嫁』は、まず七海は最初の結婚式のシーンから、幸福なシーンのはずなのに「これ絶対うまくいかないでしょ…」という予感がすごいです。

七海は良い子過ぎて、「そんなに簡単に人を信じちゃダメ!」ってハラハラしながら見つめてしまいました。

だけど、その素直さゆえに真白と友だちになれたんだし、最後はちゃんと前を向いて歩いていけるようになるんだよね。

最初はすごくおどおどしてて頼りないのに、最後は笑顔で見送る七海の心境の変化が、とても希望で溢れていて、もう本当に幸せになってほしい!

七海役の黒木華ちゃん、蒼井優ちゃんと似た空気で大好きです。

「あっちゃ~」って言うとこかわいかった(笑)。

そして真白は、登場した瞬間から「あっ、この人絶対死ぬな」って感じさせる危うさがありました。

真白役のCoccoハマり過ぎでしょ…。

決して明るい映画ではないのに、笑えるところが結構あって、そこが良いアクセントになっていました。

安室役の綾野剛、胡散臭くて最高ですね!

アムロいっきまーす」じゃねぇよ!笑

そして映画を見ながら、なんとなく七海と自分を重ねて見てしまいました。

アラサー独身女性は特にみんなそうするんじゃないのかな?

インターネットで簡単に誰とでも知り合えるいまこのときに、普通に仕事して、普通に結婚して、普通に生活を送りたい、だけどうまくいかない、そもそも普通の幸せってなに?そんなことを考えさせられる映画でした。