ポンピドゥー・センター傑作展@東京都美術館 感想 個人的には展覧会前半が好き
ポンピドゥー・センター展に行ってきました。
ポンピドゥー・センターはパリにあるフランスの現代美術施設です。
大学のときパリに旅行したときに行ったはずなんですが、例によって全然覚えていないので、日本に来てくれてありがとうという気持ちです。
展覧会構成は制作年代順になっていて、フランスの現代アートの流れがわかって良かったです……と書きたいのですが、美術は時代によってきっちりと分けられるわけでもないし、年代順にする意味はそんなにないかな、という印象です。
72年間で1年、1作家、1作品という構成だったようですが、1年を1作家で表現するのは無理があるのでは、テーマがまとまらなかったんだろうなぁと思わざるをえないかな。
展示作品はジャンルもごちゃごちゃさまざまでおもしろかったです。
わたしが好きなのは特に前半。油絵でそれこそ絵の具が立体的になるぐらいベタベタに描かれた絵がわたしは好きなので、前半はそういった絵が多くて好みでした。
オーギュスト・シャボー《ムーラン・ド・ラ・ギャレット》
背景の黒にムーラン・ド・ラ・ギャレットの明かりが浮き出すようで、夜の絵なのに明るくて、だけどちょっと寂しげで、さらに絵の具の厚塗りでインパクトがあって大好き。
セラフィーヌ・ルイ《楽園の樹》
これはもう色彩が鮮やかで鮮やかで。
作者のセラフィーヌさんは神のお告げを受けて画家を志したらしいんですけど、この作品を見たらそれも納得。
この二作品が特に好きだったかな。
展示の後半は60年代から70年代の作品が並べられていましたが、このあたりの作品はあまり目新しさもなく、スルーっと見て帰りました……、と思っていたのに、最後の方の作品、ジャン・オリヴィエ・ユクリュー《墓地6番》、これがびっくりでした。
「墓地の写真か、ふーん」ぐらいに思っていたのに、解説読んだらなんと油彩画でした。二度見した。どう見ても写真でしょ…。すごい。
あと、今回の展覧会では、作品の隣に作者の写真も一緒に展示してあって、それは結構見ていて楽しかった。
みんなキメ顔だし(笑)。あと、写真家さんはみんなかっこいい(笑)。
土曜日の午後に行ったけど、展覧会はぜーんぜん混雑していませんでした。
現代アートはあんまり人気ないねぇ。
9/22までです。