シネマ歌舞伎『大江戸りびんぐでっど』感想 笑えないコメディゾンビ歌舞伎
シネマ歌舞伎『大江戸りびんぐでっど』を見てきました。宮藤官九郎さん脚本&演出。
タイトルからわかる通り、歌舞伎でゾンビです(笑)。
予想以上にはちゃめちゃだったけど、つい先日同じく宮藤官九郎さん演出の劇団☆新感線の舞台VBBを見てきたばかりなので、耐性はできていた!→劇団☆新感線『Vamp Bamboo Burn!』@赤坂アクトシアター感想 歌とダンスがかっこいいけど…!?
というか、わたし宮藤官九郎さんってここまではちゃめちゃなイメージなかったんだけどなぁ。
映画だと『舞妓Haaaan!!!』とか普通のコメディ映画じゃない?
VBBと大江戸りびんぐでっどを見てイメージが…笑。
舞台だとはしゃいでしまうんだろうか。
大江戸りびんぐでっどは2009年に歌舞伎座で公演された新作歌舞伎です。
それがシネマ歌舞伎として映画館で上映されて、そして今回はいとうせいこうさんプロデュースの『したまちコメディ映画祭in台東』の一作品として、浅草公会堂で上映されました。
なにがはちゃめちゃだったかというと、まず冒頭からおかしい(笑)。
くさやの着ぐるみに身を包んだ染五郎さんと亀蔵さんからスタートです!
今回は上映のあとに舞台挨拶もあったんですが、七之助さんが「くさやがしゃべるってすごいけど、不安はなかった。染五郎兄さん頭がおかしいからなんとかなると思った」みたいなことを言っててめちゃ笑った。
それにしても江戸の町にゾンビが続出…は良いんだけど、くさや汁を身体に塗るとゾンビに喰われないってどういうことなの…。
このあたりの展開がちょっとついていけなかった(笑)。
でもゾンビダンスはすごくリズミカルで楽しいし、ノリノリの染五郎さんと七之助さんがめちゃかわいくて最高!
あと、最後のあの展開はありがちだけど、ゾンビ映画と歌舞伎が融合している感じでとても良かった。
見せ場の橋のシーンも派手で良い。
しかし、ゾンビの表現の仕方がどうにもあんまり好きじゃなかったなぁ。
ゾンビならずっとゾンビでいてほしいし、人間らしくなるなら人間らしくなってほしい。
というのも、人間とゾンビを中途半端に演じるものだから、どうしても知的障害を連想してしまって、それをバカにしているようにしか見えなかった。
しかもゾンビが派遣社員って。ちょっとひどくないか…?
なので、コメディのはずなんだけどあんまり笑えなかった…。
ということで、うーん、2回目を見ることはないかな。
ゾンビものといえば、先日歌舞伎座で『らくだ』も見たので、この感想はまた後日。