『装飾は流転する』展@東京都庭園美術館 感想
もう終わっちゃった展覧会なんだけど、最終日駆け込みで行ってきました。
すごくすごく良かった……!
図録即買い。
『装飾』をテーマにした展覧会で、7人の現代美術家の方の作品が展示されていました。
『装飾』というタイトルなだけあって、とにかく華やかで色鮮やかで綺麗な作品が多い!
作品の意味合いなんかわからなくても楽しい。
印象に残った作品を。
ヴィム・デルヴォアさんの作品。
なんという細かさ……!
どちらの作品もゴシック装飾です。
その装飾を捻じ曲げてしまう作品も、ゴシックなんて関係ないダンプカーにしてしまう作品も、美しいのに皮肉めいていて好きです。
見たことある作品だなと思ったら、四年前?の横浜トリエンナーレでも出品されていました。
これは大きい。
山縣良和さんの作品。
山縣さんの作品が今回の展覧会で一番好きだったかも。
華やかな展示にしておきながら、案に『装飾』することの無意味さとか、儚さとか、死とか、そういったことを暗示する作品ばかりでした。
いま生きて『着飾る』ことに意味があるのか?死へ向かうために『着飾る』のでは?と、宗教的な意味合いも含まれていて、『装飾』について一番悩まされるのが山縣さんの作品だったかも。
山本麻紀子さんの作品。
不覚にも涙ぐんでしまった……。
泣く要素なんてひとつもないんだけど、こういうなんでもない日常を慈しんでいる感じが伝わってきてね……。
イラストと写真のマッチング具合も良いです。
この作品をじっくり見たい、読みたいがために今回図録を購入したようなもの。
これは図録に書いてたんですけど、この作品は山本さんが窓辺に置かれたものなどから住人の生活を想像して物語をつくり、その物語を住人に再現してもらっているらしいです。
楽しいコンセプトだなぁ。
しかし、今回の『装飾展』では異色の作品かな。
装飾関係ないなぁと。
図録には『何気ない日常も装飾』みたいなことが書いてたけど、どうもこじつけ感が……。
素晴らしい作品だけど、今回の展覧会とは趣旨が違うかな?
コア・ポアさんの作品。
大きな部屋に展示されているペルシア絨毯のような作品で、まず展示の仕方が綺麗でした。
オリエンタルな雰囲気を感じたんだけど、実際はエジプトやマヤのモチーフをごちゃまぜにしてるらしいです。
と、こんなところでしょうか。
どれも楽しい作品ばかりで、ギリギリに行ってよかった!
ありがとうTwitter!(Twitterで情報を入手した)
ちなみに今回の展覧会があった東京都庭園美術館ですが、改修中&冬ということで殺風景な感じでした、が!木々に囲まれている場所だったので、きっと春や夏は最高なんだと思います。
また行きます。