『プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光』展@国立西洋美術館 感想
プラド美術館展@国立西洋美術館に最終日駆け込みで行ってきました。
「王道のスペイン絵画(肖像画とか宗教画とか)中心なんだろうな~と思っていましたが、それ以上におもしろい作品がたくさんあってかなり見どころがありました。
まず、おもしろかったのは、『画家自身』が描かれている作品。
画家の単なる肖像画ではなくて、例えばマリアを讃えているような作品……と思いきや、マリアは絵の中の絵で、それを描く画家にスポットが当てられていて、まるで画家がマリアを生み出す神のような存在になっていて、それがとてもおもしろい。
※ホセ·ガルシア·イダルゴ《無原罪の聖母を描く父なる神》
はりつけのキリストの作品はよくあるけれど、そこに突然絵筆をもった画家が描かれているのも突拍子もなくてびっくりしました。
※フランシスコ・デ・スルバラン≪磔刑のキリストと画家≫
≪巨大な男性頭部≫もおもしろい作品だったなぁ。
かなり大きな作品で(2メートルぐらいあった?)、しかも頭だけ。
いったいどうしてこの作品が描かれたんだ……。
静物画もかなりめずらしかったです。
花とか果物が描かれた単なる静物画ではなく、人がいる日常風景の中に、明らかに違和感のある静物画が描かれていて、静物画はモノだけでしか見たことがなかったので新鮮でした。
※アレハンドロ・デ・ロアルテ≪鳥売りの女≫
≪職業組合の行列≫もかなりインパクトあったなぁ。
画面いっぱいに描かれたたくさんの人の様子は、まるでウォーリーを探せ状態。
こんな感じで、単なる綺麗な絵、にとどまらない変わった作品が多くってすごく楽しかったです。
なお、展覧会タイトルにもなっているベラスケスの作品は、いや、もちろんうまいし良い作品が来ていたんだけど、他の作品が結構変わってたおかげで、ベラスケスがわたしにとっては普通に見えてしまいました。
国立西洋美術館では、次は6/19~9/24まで『ミケランジェロ』展やるそうです。
めちゃくちゃ行きたい!
里帰りして出産して帰ってきた直後まで……。無理かもな……。