Yukina's Orangedays Diary

最近は子育て記録です。

7月読んだ本とみた映画

このタイミングで7月に読んだ本とみた映画の感想を書くという。

モンスターズ・ユニバーシティ

大学の雰囲気が好き。自分の大学時代を思い出してわくわくした。

ちょっと話が逸れるけど、モンスターズ・ユニバーシティではクラブごとに「どのチームが怖がらせるのがうまいか」を対戦するんですが、アメリカの大学のクラブ制度っていうのがいまだにピンときてないんだよなわたし。例えば映画「ソーシャルネットワーク」でもどのクラブに入るかが結構重要視されていたけど、日本の大学ってそういうのないからまだ馴染めていない。

真面目に誰よりも努力しているのに才能がないマイクみるのつらかった……。最後はディズニーらしく終わるから良かったけど、努力とか才能とか自分と照らしあわせてしまって胸が苦しかったな(たぶんそんな気持ちでみる映画ではない)。

風立ちぬ

じろーさんが棒読みという噂は聞いていたけど、それはしばらくすると慣れたのでそこまで気にならなかった。

それよりもイタリア人とじろーさんの夢のなかでのやり取りに「え?これ夢よね?これ夢のなかの話よね?」と最後まで戸惑いを隠せなかった。おそらくあの描写は寝ているときの夢ではなくてじろーさんが思い描く夢というか理想を表しているんだろうけれど、ちょっとわたしにはついていけなかった……。

そしてなほこさんとじろーさんの純愛にキュンキュンする予定だったのに、残念ながらときめかなかった!無念!あ、でも最初のキスシーンはきゃー!って思いました。ドキドキした!でもそのあとあまりにもちゅっちゅっするもんだから……きー!

なほこさんが男性にとって都合のいい女性に描かれすぎているような気がする。「病気だから!もうちょっと看病しようよ!え!そこ追いかけようよ!」とつっこまずにはいられない。当時の「男は仕事、女は家庭」の考え方からしたら仕方ないかもしれんけど、所詮わたしは現代の女性なので、じろー!このやろー!と思ってしまった。話題のタバコ描写については特になにも思わなかったけどね。

キャッチフレーズが「生きねば。」の割にじろーさんが「生きねば。」って感じではないのも気になった。ゼロ戦の飛行機つくるのにもっと葛藤とかこだわりとかあるはずなのに、そのへんは淡々とした映画なんだよなー。

風立ちぬ」がいまいちグッとこなかったのはおそらくじろーさんがわたしの好みのタイプではなかったんだろうなという結論(おい)。しかし映像はとても綺麗だった。地震の様子とか飛行機が飛ぶ様子とかふわふわぐにゃぐにゃ動く感じがすごい。

薔薇とサムライ

「髑髏城の七人」に引き続き、劇団☆新感線の演劇映画です。いやもう最高でした。天海祐希さんかっこいいし他の俳優さんもみんな良い味出してるし音楽もノリがいいしストーリーもうまくまとまってるし素晴らしい。

演劇って最後に悪役も主役も死んだ役もみんな揃って「ありがとうございました!」って挨拶するのがいいよね。

10月は「シレンとラギ」が公開ということで楽しみで楽しみでたまらん。藤原竜也ちょう期待。ゲキシネはいまのところ外れなしで大好き。

キサラギ

まさかキサラギで泣くとは思わなかった……。

密室で「如月ミキはなぜ死んだのか」を議論するだけなのに話にグイグイ引きこまれた。密室議論ということでちらりと「十二人の怒れる男」を思い出した。これも密室で陪審員が議論するだけの映画なのに最後まで目が離せなかったな。会話が映画の中心になるからだろうね。

雨に唄えば

たまには昔の名作もみなくては。あの有名な雨の中で歌って踊るシーンは有名なだけあって印象的だった。実はミュージカル映画が苦手なので(歌が多くてストーリーがなかなか進まないので飽きてしまう)この映画もぼんやりとしか見てないんだけどね……。名前忘れてしまったけど、この映画の中でコメディっぽい演技をする人が一番生き生きとしてて見てて楽しい気持ちになった。

高田郁 『残月』

みをつくし料理帖シリーズ8作目。8作目ということでストーリーも佳境に入ってきたかな。ちょっと飽きてきたのでそろそろ終わってくれるとちょうどいいんだが……。今回はお話が進んだのでお料理成分少なめだったのが寂しい。

お料理本って読んでるだけでウキウキしてくるってことがわかったので、他のお料理小説でもエッセイでも読んでみたい。

イリアムアイリッシュ 『幻の女』

冒頭の文章が美しすぎて最初っから「ほおお……」と溜息ついてしまった。

夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。

『幻の女』というタイトルも良い。オレンジの妙な帽子に真っ黒な服という幻の女の描写がとても印象的。なのに誰もが「そんな女は知らない」という。この部分は妙にこわかった。

それにしても最後まで幻の女がわかりそうでわからないし、なにより犯人の動機が全然わからなくて悶々とした……。この小説だけじゃなくてどのミステリーでもわたしは犯人が全然予測できなくて最後にいつもえええー!?とびっくりするので我ながら良い読者だなあと思う(笑)。

島田荘司 『占星術殺人事件

なんといってもトリックがすごい。ぜんっぜんわからなかった!謎解きのときは何度も頁をいったりきたりしながら必死で確認しました。最初の50頁ぐらいの文章が独特奇妙なのでそこであやうく躓くところだったけど、あとで読み返すと冒頭が一番好きだなと思う。芸術家の気味の悪さが存分に出てて素敵。

8月分はまたいつか書く。たぶん。